【働く人は美しい。】「せかいいちまじめなレストラン」たしろちさと【かわいい動物も◎】
主婦になると「人の作ったごはん最高!」と思うことが増えますね(笑)
それがプロならなおのこと。
しかし世の中の状況が変わり、こどもとレストランに行ける機会もぐっと減ってしまいました。
大きくなるにつれ少しずつ行けるお店も増えてきていたので本当に残念ですが、せめて空想の世界では自由でいたいもの。
と、いうことで本日のおすすめ絵本はこちら
「せかいいちまじめなレストラン」です。
※ネタバレがありますのでご注意ください
作者は?
作・たしろちさと
出版・ほるぷ出版
明るい色使いながらもどこかかすれたようなタッチ。
やわらかく優しげな世界観が人気の、たしろちさとさんの絵本です。
あらすじ
いつもまじめな顔のイタメーニョさんのレストランには、毎日いろいろなお客さんがやってきます。
今日一番目のお客様・徹夜明けのニャニャロッティさん(猫)の注文は、フレッシュりんごジュース。
それを聞いたイタメーニョさんはハシゴをもって裏庭へ行きました。
木からもぎたてのリンゴでジュースを作るためです。
まじめなイタメーニョさんは、こうしてお客さんの為にこだわりの料理を作っているのです。
さてさて今日のお客様&お料理は?
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おすすめポイント
①おいしそうなお料理&表情ゆたかな動物
前半は、【オーダーを受けてから新鮮な材料をあつめて料理を作る】シーンがメインとなっていますが、料理のプロセスもコマ割りでマンガのようにていねいに描かれています。
つやつやのりんごから作られた金色のジュースが大きなグラスに注がれるシーンや、
釣ったばかりの魚を
「なかは ふっくら かわは パリパリ 」のポワレに仕上げるシーンなど、
思わずお腹が鳴ってしまうようなシーンがたくさん!
娘のお気にいりポイントも、レストランのお客さんたちが料理をたのしむ姿のようで
「おいしそう〜」「食べたい!」「かわいいねぇ〜」と言いながら絵を見ていました。
目が覚めるようなおいしさなんだな、
ほっぺたが落ちそうにおいしいんだな、
というのが表情から伝わってくる幸福なシーンの数々。
かわいい&幸せそうな動物たちの姿に、読んでいる方も幸せなきもちになれます。
②イタメーニョさんのストイックな職人ぶり
一方対照的に、イタメーニョさんは表情がほとんどかわりません。
表紙のイラストと同じ「まじめな顔」で黙々と料理を作っています。
お客さんたちが料理に大よろこびしているときもまじめな顔のまま。
なんならちょっとシュールに見えます(笑)
ウェイトレスのスミス婦人(ガチョウ)も、
イタメーニョさんほどではありませんがあまり表情がかわりません。
プロ意識をもってサービスに徹するお店側と、食事をたのしみに来ているお客さん側の対比がはっきりしているなと思います。
(だからこそこのタイトルなんでしょうね。)
そして物語の終盤。
一人のワケアリの男の子がお店に入ってくるのですが、その子とのやりとりの際に一回・それ以外に一回の計二回だけイタメーニョさんがほほ笑むシーンがあり、そこが特に印象的な場面になっています。
ネタバレにはもったいないので、気になる方はぜひ読んでみてくださいね。
作者のたしろさんは巻末コメントで
「だれかのために、一生懸命料理する気持ちを描きたいと思いました。」
と書いていますが、
まさにその通りの世界になっています。
誰かに喜んでもらうために陰ながら努力する人々の誠実さ。
そんな人たちがいるおかげで自分が幸せな日常を享受できること。
そして、人の役に立てることは自分の喜びにもなるということ。
社会で生きていくうえで大切なことをさりげなく教えてくれる、心あたたまる絵本です。
早く世の中がおちついて、以前のように気軽にレストランを楽しめる空気になるといいな、と考えさせられてしまいました。
それまでは私もイタメーニョさんの精神を見習って、家族の為に家庭料理をがんばろうと思います。(笑
ミートボールも…獲りたて素材で…?(震え声
「この料理はどこから材料用意するんだろうね」「裏庭にはキノコもはえてるのかな」
など、メニューを見て他の料理について想像するのも楽しかったです。
対象年齢
少し大人っぽい雰囲気の絵&文章内容なので、
4~6歳くらいのお子さんにおすすめです。
絵本が好きなお子さんなら3歳くらいからでも楽しめると思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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