【意外と物理な動物絵本】「くじらさんのーたーめならえんやこーら」【寒い海の友情にウルリ】
絵本の読み聞かせがこどもには大切、
という記事や書籍を最近よく目にするようになりました。
書店に行けば、読み聞かせの方法論や重要性を書いた本も棚にズラリと並んでいます。
このあたりの本が売れ筋のよう。最近棚でよく見ますね。
そこで気になっているのが、
専門家による「感情をこめたり抑揚をつけたりせずに読む」という論調です。
「子どもの想像力を育むためには先入観なく文章に触れさせることが大事」
というのが理由だそうでよく読み聞かせのポイントとして紹介されていますが、
実は私はこれが苦手です。(笑
つい抑揚をつけて読んでしまうので、直そうかなと考えたこともあるのですが…いまいちしっくりこないというか落ち着かず。
なのでわが家は今まで通り私のペースで読み聞かせることにしました。
想像力UPも捨てがたいですが読み聞かせの時間が楽しくなくなっては本末転倒ということで、これはこれでいいかなと思ってます(°▽°)
ということで本日はあえて抑揚つけて読みたい絵本
「くじらさんのーたーめならえんやこーら」
を紹介したいと思います。
※ネタバレがありますのでご注意ください
作者は?
内田麟太郎 作
山村 浩二 絵
すずき出版
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あらすじ
あれは…なんでしょうか。
暗い北の海にぽっかり浮かんだ、大きなくじらとペンギン&アザラシ。
「くじらさんのーたーめなーら」
「えんやこーら」
の掛け声とともにペンギンたちが海にとびこむと…
もわり
ひょうざんがうきあがりました。
次々飛び込む動物たち。そしてどんどん浮き上がる氷山。
「くじらさんのため」とはどういう事なのでしょう?
クスリと笑いつつ思わず感心してしまうラストに注目です。
おすすめポイント
・かけ声が読み聞かせにピッタリ
タイトルからわかる通り、独特のかけごえが読み聞かせにピッタリ。
「く~じらさ~んのたーめなーら」「え~んやこ~ら♪」
と親子でかけ声部分を読むのが娘のお気に入りで、
よく「もっかい!」と言ってそこだけ読んでいました。
氷山が浮き上がる音は「もわり」
水に飛び込む音は「ずぼーん」
など、とぼけた擬音がたくさん出てくるのも子どもウケポイント。
声色を変えて読むと面白いらしくよくクスクス笑っていました。
・浮力の概念に触れられる
言葉の響きがおもしろいのが大きなポイントではあるのですが、
よく読んでみると意外と奥が深いストーリー。
氷山の上にくじら&動物たちがのってる
(氷山は海に沈む)
↓
順番に動物たちが海に飛びこむと、
軽くなったぶん氷山がどんどん浮いてくる
↓
最後は、海に浮いた巨大な氷山のてっぺんにくじらさんが残る
という浮力の概念が出てきます。
小さいうちはまだそこまでわかっていないですが、
4,5歳になったらお風呂のおもちゃやコップの氷で説明してあげるとわかりやすいようでした。
お話の最後は、
さてさて最後はどうなる?
①「くじらさんのため」ってどういうこと?
②そもそもみんなはどうやって巨大な氷山に乗ったの?
という二つのオチが出てきます。
わが家は3歳のころ一度読んだのですが話を忘れているようだったので
5歳の今、ページをめくる前に
「みんなはどうやって氷山にのったのかな?」
と聞いてみると
と答えてました。(笑
よく考えたけどそれだと「くじらさんのため」って趣旨ではなくなる・・・(笑
子どもの発想ってやっぱり最高ですね。
何歳から何歳まで読める?
いいまわしを楽しむなら2歳くらいの小さいお子さんから読めます♪
大きくなってからの深読みも、物理への入り口としておすすめですよ。
(浮力って物理だったかあやふやですが・・・(超文系))
ちなみに、読みおわった後に表紙と裏表紙をふと見ると、ペンギンさんやアザラシさんはくじらさんに遊んでもらってるんですね。
ふだん遊んでくれる「くじらさんのためなら」って事なんだなぁ、と思うと後からなんだか親子でほっこり。
みんなかわいく、おもしろく、考えさせられる一冊です。
ぜひ読んでみてくださいね♪
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