【ひろがる絵本棚】

親子の会話が・こどもの世界が広がった!今まで読み聞かせてきた2000冊から、特にオススメの絵本を紹介するイラスト付きの感想ブログです。

【幼稚園に慣れたら読み聞かせたい】絵本「えんふねにのって」【3歳・4歳・5歳・6歳】

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入園式シーズンから早1カ月もすぎ。
今年入園したお子さんも、五月病を乗りこえて何とか新しい環境になれてきた頃ではないでしょうか。

(そうでないお子さんもいますよね…が、がんばれ~(もらい泣き))

わが家は近くに幼稚園がなく園バスで通っているのですが、娘は園バスが大すき。
園でのできごとと同じくらい、
バスに乗っている間に何をしているのかをいろいろ教えてくれます。

大人にとってはただの移動手段であるバスも、
子どもにとってはお友達や園の先生との大切な交流の場なんですね。

そんな娘のお気に入りの絵本がこちら
「えんふねにのって」。
通園バスならぬ、通園船!をテーマにした絵本です。
年少のころから年長の今まで読み続けているお気に入りの一冊を本日は紹介したいと思います。
※ネタバレがありますのでご注意ください

 

 

作者は?

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ひがしちから 作
ビーエル出版

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あらすじ 

 主人公のまきちゃんが通うのは「かわのそばようちえん」。
園バスではなく園舟に乗っていきます。
まきちゃんはえんふねに乗るのが大好き!

先生が船頭さんに合図をすれば
えんふね「とびうお号」の出発です。

濃い青空と新緑に囲まれた中、
澄んだ川をスイスイすすむえんふね。

けれど、今日はちょっと事件が…
えんふねは無事に幼稚園につけるのでしょうか。

おすすめポイント

①現実と幻想のバランスがいい

バスのかわりに船、という非日常設定がおもしろいですが、リアリティーある絵やほのぼのした世界観のおかげで
「もしかしたらほんとにこんな幼稚園あるのかも?」
といういいバランスになっています。

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園のものとは思えない武骨なルックス(ほぼ漁船(笑))の船や、そのへんにいるおじさんというかんじの船頭さん。

橋の上からおばあちゃんが差しいれしてくれるトマトや、手をのばせばすぐそこにいる魚たち。

田舎のありふれた1ページ、といったエピソードが差しこまれることで親近感が増し、
何だか自分もえんふねに一緒に乗り込んでいるかのような気分になれます。

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②美しい川沿いの風景が楽しめる

表紙もそうですが、全編通して鮮やかなブルーと明るい黄緑色が目に飛びこんでくるこの絵本。一度読んだら忘れられないインパクトがあります。

その一方で、絵柄はフィルターがかかったかのようにやわらか。
淡いグレーの線で描かれたこの世界では
時間もゆったり流れているんじゃないかなという気さえするほどです。

川に手を入れたりのいちごをみつけたり
「あ、いま かぜが ほっぺ さわった!」
と子どもたちがさけぶシーンなど、
自然を満喫しながらいきいきと登園する園児たちが親子でうらやましくなってしまいます。


…ところがそんな雰囲気から一変!後半はトラブルが発生。
丸太が川をふさいでしまっています。

「おくれると えんちょうせんせいが しんぱいするわ」
社畜なコメントをかます先生についつい心の中でツッコミ。

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その後、まさかのクレーン登場で事なきを得るのですが、
そのシーンが一番のみどころ。

「わあ!すごい!」「くもにさわれるかな」
どんどん高く持ち上げられるえんふね。

ここで、突然の出来事に驚きつつも盛りあがる子どもたちの心象風景が描かれているのですが、
こどもがおもわず「わあ・・・!」と声をあげてしまう素敵な1ページになっています。

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ネタバレにはもったいないので、よければぜひ読んでみてくださいね。

ものすごく正直な感想を言えば、フワフワした設定の数々に大人は思わずいろいろツッコんでしまいたくなるのですが。(笑)

子どもの視点からは手が届きそうな夢の世界に見えるようで、絵本の世界に飛び込んで子どもたちと一緒にえんふねの登園を楽しんでいるようです。
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絵本の中の季節もおそらく初夏。
きっとこどもが「こんな登園、してみたい!」とワクワクしてくれるはず!

現実と夢のはざまを行き来する、読み聞かせにおすすめの一冊です。

何歳から読める?

やや字が多めで絵も少し大人っぽい雰囲気かなと感じるので、
幼稚園に通い始めたくらいのお子さんにちょうどいい内容だと思います。
年長さんまで幅広く楽しめると思いますよ♪

 
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