【ひろがる絵本棚】

親子の会話が・こどもの世界が広がった!今まで読み聞かせてきた2000冊から、特にオススメの絵本を紹介するイラスト付きの感想ブログです。

【進歩はきっと愛から生まれる】「『いたいっ!』がうんだ大発明~ばんそうこうたんじょうものがたり~」【実話絵本】

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 痛がりなわが家の娘は、ばんそうこうが大好き。

出血もしていないような小さいすり傷でも、
ばんそうこう貼らなきゃ!!」と持ってきます。

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「貼ってもらうと痛みが治まる気がして安心するんだよね…」と自分の子どものころを思い出してちょっと笑ってしまうのですが、そんな子どもの味方・ばんそうこう、いつ頃できたものかご存知ですか?

そんなわけで本日は、ばんそうこうの誕生秘話を描いた絵本・
「『いたいっ!』がうんだ大発明~ばんそうこうたんじょうものがたり~」
を紹介したいと思います。

暑くなって半そで半ズボンの日も増え、傷を作りがちな今の時期の読み聞かせにオススメですよ♪
※ネタバレがありますのでご注意ください

作者は?

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バリー・
ウィッテンシュタイン 作

クリス・スー     絵
こだま ともこ    訳

光村教育図書    出版

↑絵本ナビさんで試し読み&購入もできますよ★ 

あらすじ

新婚のジョセフィーンさんは、何をやっても不器用なぶきっちょさん。
キッチンをのぞいてみると…
「いたいっ!」「うわっ!」「あつっ!」

傷が絶えない奥さんを見て、僕が何とかしてあげよう。と夫のアールさんは考えました。

そして…

おすすめポイント 

物語は1917年、とある二人が結婚したシーンから始まります。

冒頭から描かれているのは、奥さんのジョセフィーンさんの不器用ぶり。
包丁で指を切ったり、おろし器で手をすりおろしたり…(白目)

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読み聞かせながら親子で「ヒッ!」となってしまうあまりのドジッ娘ぶりに、ちょっとテンションが下がってしまいます。(笑)

しかしここからがいいところ。
なんと、旦那さんのアールさんは、ジョンソン・エンド・ジョンソンの社員だったのです!
しかも、お父さんがお医者さんだったので基本的な手当ての方法もよく知っていました。
コネ入社なのかな…(ひどい)

ケガが絶えない奥さんの為に、昼夜を問わず対策を考えるアールさん。
そしてついに、ばんそうこうの原型となる手当の方法を発明するのです!

ばんそうこうは、優しい旦那さまが奥さんのために作ったものだったんですね。
す、素敵~(泣)

今も昔も、新しい技術はたいてい「困っている誰か」のために作られる物。
そこには必ず、「困っている誰かを助けるために頑張れる人」がいるのです。

特に、利害が発生しない子どもたちの発明に関してはそれが顕著に出ているなあ、と思います。

www.ctv.co.jp

times.abema.tv↑子連れで問診票を書くお母さんが大変そうだったから、という理由で考えたアプリだそうです。や、やさしい・・・(泣)

この子達が持つであろう「困っている人を助けてあげたいという気持ち」「自分でも何かしてあげられるのでは?と主体的に考える姿勢」をアールさんの姿からも感じてくれたらいいなと思いつつ。

その後、発明されたばんそうこうは社長の目に留まりさっそく会社で商品化されることになります。

しかし、初めは作るのが大変&使い勝手もイマイチでなかなか売れません。

この辺りは、泥臭い人情やコツコツ努力!という子ども向けにありがちな描写ではなく。

機械の発明による生産力向上や広告&キャンペーンの工夫、使い勝手の向上に特化したビジネスライクな姿勢が描かれていてさすがアメリカだわ、という感じ。(笑)

これはこれでビジネスの現実なので、
「CMで見ると買いたくなるよね。人はCM3回見ると買いたくなるって言われてるんだよ。」「どんなに便利でも見た目やパッケージがダメだと売れないから、デザインはすごく大事なんだよ」などと話しながら読みました。

www.screens-lab.jp

↑購買意欲を刺激するのに最低3回は広告に触れる必要があるそうですよ。

ばんそうこうは無事にヒットし、アールさんとジョセフィーンさんも仲良く暮らしましたとさ!で、物語はおしまいです。

巻末には、ばんそうこうの歴史をからめたアールさんの一生が年表で描かれています。
アールさんはその後副社長(!!)に出世して、全米発明家殿堂にも入られたそう。

情けは人のためならず…優しい人にはちゃんといいことがあるんですね!笑

どんな物にも苦労して発明した人たちがいる事。
そこには「暮らしをよくしたい」という優しさがきっとあること。
そんな先人たちの努力の上に、今の私たちの便利な暮らしがあるということ。
私たちも、次の世代の暮らしがいいものであるように、何ができるかを考えて意思を継いでいかなかればいけないということ。

実話ベースのシンプルなストーリーの絵本ですが、実話だからこそ学べる点や考えさせられる点が山の様にある面白い一冊だと思います。

発明つながりでエジソンの伝記も勧めたり、物がどのように発明されてきたのかを調べたりなどほかの本にも興味をつなげていけるのもいいところですね♪

何歳から読める?

絵も大人っぽい雰囲気で文章も長め(フリガナ付きの漢字も入ります)なので、4歳以上くらいのお子さんにオススメです♪

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 読んでてイラッとするところもありましたが。(笑)ぜひ読んでみてくださいね♫
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